語彙力アップ、どうしてる?

今日は、年末のイタリア語学習デーのお話を。
少し長いのですが、ドイツ語やフランス語学習者の方の参考にもなるかと。

今回の学習相談会では、「語彙力アップ、どうしてる?」をテーマに皆さんのお話を伺いました。

この日は、普段使っている単語帳を持ってきてくれた方もいたのですが、
なんと4名中3名(!)が同じ単語帳を使っていてびっくり。

↓こちらです。

レイアウトも見やすくて、例文も自然で、人気に納得。

75%って、すごい確率……!!
イタリア語検定3級~2級を目指して学習中の方々なので、
そのくらいの学習者にちょうどいいということなのかもしれません。

ただ、単語帳一般に関して言えば、こんな声も上がりました。

「いくら単語帳がよくても、私が覚えた単語を使えているかっていると別問題なんですよね~」

私、これについて考えてみました。

実は、語彙にはアクティブ・ボキャブラリーパッシブ・ボキャブラリーがあるんです。

アクティブ・ボキャブラリーというのは、書く・話すときに自分から自然と出てくる言葉。
パッシブ・ボキャブラリーというのは、聞く・読む時には理解できるけれど、自分から自然とは出てこない言葉。

パッシブ・ボキャブラリーは少しわかりにくいので、例を挙げてみましょうか。

例えば、今、手元のワインの本に、こういう文があります。
ブドウの栽培方法に関する文です。

日本ではおなじみの棚式栽培ですが、ヨーロッパでワイン用ブドウ栽培に使われることはほとんどありません。

ワインの授業 イタリア編

ほとんどの方が、この文を読めば「棚式栽培が何か」をイメージできると思います。
私も脳裏に山梨で見たブドウ畑の風景がよみがえり、「あれかな~」と想像。

ただし、私の場合、ブドウ畑の説明をしても「棚式栽培」という言葉はきっと出てきません。
「棚で作っている」という言葉で説明すると思います。

つまり、「棚式栽培」という言葉は私のアクティブ・ボキャブラリーではなく、パッシブ・ボキャブラリーなのですね。

前置きが長くなりましたが、単語帳で獲得する語彙のほとんどは、パッシブ・ボキャブラリーとして蓄積されていきます。
この中から、よく使うものがアクティブ・ボキャブラリーになっていく。
だから、単語帳を丸暗記しても「使えている実感がない」のは当たり前なのです。

「使える語彙(アクティブ・ボキャブラリー)」にはまだなっていないけれど、「理解できる語彙(パッシブ・ボキャブラリー)」は確実に増えているはずなので、単語帳の学習効果がないわけでは、決してないんですよ~。

閑話休題。この日のランチのドルチェ。
学習デーでは、いつも進行に夢中で写真を撮れない…。
この日の写真もなぜかドルチェだけ 笑

話は少し変わりますが、 母国語のボキャブラリーと違い、 外国語であれば、皆さんのパッシブ・ボキャブラリーの中に「日常生活に欠かせないボキャブラリー」が潜んでいることが多いです。

だから、会話するための語彙力が欲しければ、日常生活に役立つパッシブ・ボキャブラリーを、アクティブ・ボキャブラリーに変えるてあげるのが一番の近道です。

知らない単語を使うよりは、知っている単語を使えるようになるほうが楽だし、習得済みの知識が活かせてお得ですよね!

そのためのためにおすすめしたのが、語彙ノートを作ること。
そして、週に1回見返して、自分でその言葉を使ってみること!

これは留学中にやっていた方法なのですが、A5くらいのノートに、いろいろな授業で聞いた単語やその用例をひたすら書き込んでいました(授業ごとのノートは別にあります)。

そして観光や映画を見に行くときにも持って行って、気になることがあったらそれも書き込みます。

この段階では、この単語たちのほとんどは、パッシブ・ボキャブラリー。

スーパー汚いのですが、こんな感じです。
15年以上前のものなので、メモに間違いがあってもお許しを。

この語彙ノートを週末に見返すと、「あ~、この時『使える!』と思った表現、一回も使ってないな~」と実践に生かすこともできるし、
「あのときよくわからなかった言葉、辞書で調べたら納得!今度使ってみよう!」
と、疑問をほったらかしにせず解決することもできます。

ノートを見直したら、即実践!
次の授業の中で使ってみます。
ネイティブとの会話の授業がない人は、独り言をつぶやくだけでも効果ありです。
(独り言には何回もトライできるというメリットも)
作文をしてみるのもいいですね!

年末の学習デーにも当時のノートを持って行ったのですが、生徒さんのひとりにノートの達人がいて、それはそれは素晴らしいノートをとっておられました。

今年は、そのNさんと一緒にあたらしい単語ドリルづくりができればと思っております。

どうぞ今年もよろしくお願いいたします 。

本やドリルで学ぶ