イタリア美味しいカレンダー 12月25日:クリスマス(Natale)

イタリアのクリスマス菓子と言えば、パネットーネ(Panettone)とパンドーロ(Pandoro)。

パネットーネはミラノ発祥。
干しブドウやオレンジピールなどドライフルーツが入った円筒型のケーキ。
Nicol-Ettone 2011 edition - IMG_2261

photo by N i c o l a

一方のパンドーロは、ヴェローナ発祥のきめ細やかなケーキ。
ドライフルーツは入らず、プレーンなものが一般的。
パネットーネに似たドーム状ですが、真上から見ると星形になっています。
Ho sempre amato il periodo natalizio...

photo by Emiliano

シンプルでポピュラーお菓子なだけに、オリジナルの食べ方もたくさん。
イタリア人に「これ、どうやって食べるの?」と聞くと、様々な答えが返ってきます。
今回はそんな「パネットーネ/パンドーロにまつわる小ネタ」をいくつかご紹介。

1.パンドーロの粉砂糖をまんべんなくまぶすには?
パンドーロにはきれいにまんべんなく粉砂糖がかかっていますよね。
実際に箱入りのパンドーロを買うと、袋に入った粉砂糖が付いています。
この砂糖をまんべんなくまぶすには、ビニール袋にパンドーロと粉砂糖を入れ、ビニールの口をふさいでふりふりシェイクするのが一番。
一見乱暴ですが、とってもきれいにまぶせます。

2.パンドーロを水平にカットしてクリスマスツリーに
パンドーロを水平にカットすると、星形のスライスが1枚できます。
全て均等にスライスして、少しずつずらして重ねると……
まるでクリスマスツリーのよう!
上から粉砂糖をまぶすと雪がかかったようで、これもまた素敵です。
サンタの人形を添えると、まるで絵本の一場面みたい。

panettone

photo by Peter Visser

3.パネットーネの添え物いろいろ
スライスしたパネットーネにクリームを添えることも。
王道はザバイオーネやマスカルポーネクリームですが、生クリーム、ジェラートも相性抜群!
アスティなどの甘口ワインや、アマレットなどのリキュールを合わせて。

Tiramisu

ティラミス、パッシート、エスプレッソと。 photo by franzconde

4.ほかほかパネットーネ
パネットーネは、あたためて食べてもおいしいです。
あたたかくなったドライフルーツは、甘味が増してまた格別。
でも大きなパネットーネを上手に温めるのは難しいですよね。
カットしてトースターもいいですが、切らすに温めたいときは…?
私のいた大学では、授業中にオイルヒーターで温めておき、授業後にみんなで分けて食べました。
先生曰く、クリスマスを過ぎて安売りになったパネットーネも、こうすればおいしく食べられるとのこと。
オイルヒーターをお持ちの方は試してみてください。

5.クリスマスもヌテッラサンドでいただきます
最後に、イタリアと言えばヌテッラ!
パネットーネやパンドーロも、薄くスライスしてヌテッラを挟んでいただきます。
再構築して元の形に戻してもいいのですが、食べきれない方は、オープンサンドのようにヌテッラを塗るのはいかがでしょうか。
イタリア式の甘い朝ごはんにもぴったりです。
熱々のカフェラテと一緒にどうぞ。

日本でもかんたんに買えるようになってきたパネットーネやパンドーロ。
今年は自分なりのアレンジで食べるのもいいですね。

Buon Natale a tutti!

 

<12月のカレンダー>

12月8日 聖母無原罪の御宿リの日(Immacolata Concezione)
12月25日 クリスマス(Natale)
12月26日 聖ステファノの日(Santo Stefano)

Top photo by Angelo Amboldi

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東京で食べるイタリア20州 第4回 プーリア料理(レストラン編)

この夏、仙台のトラットリアカンパニオさんでとてもおいしい料理をいただきました。
マリネした枝豆(だだちゃ豆だったかも)にブッラータチーズ(Burrata)をのせて、ペコリーノ(Pecorino)をちらしたもの。

 

チーズを切ると、中から白いチーズが枝豆の上にとろ~り。

 

ブッラータというのは、ストラッチャ(糸状に割いたモッツァレッラと生クリーム)をモッツァレッラで包んで袋状にしたもの。
プーリア特産の、イタリアでも貴重なチーズです。

この一皿が忘れられず、近所でブッラータが食べられるお店を探したら、
駒込に自家製ブッラータを作っているお店を発見!
それが、オステリア セルヴァッジーナさんでした。

▼オステリア セルヴァジーナ(駒込駅 徒歩1分)

オステリア セルヴァジーナの自家製ブッラータ

ブッラータは鮮度が大事なチーズ。自家製なんて贅沢!
お店を訪れると、カチョリコッタ(Cacio ricotta、羊や山羊でつくる乾燥熟成させたリコッタ)など、ほかにもいろいろなチーズを自家製してらっしゃいました。

「契約農家さんから無殺菌乳をとりよせて作ってるんですよ」とマダム。
聞けば、2~3日後はきのこをとりに山登りをするのだとか。
リモンチェッロも、ジンジャーエールも手作り、
「これからノチーノ(Nocino、クルミ(noce)のリキュール)を仕込むんですよ~」と大量のクルミも見せてくれました。

黒板には、プーリア料理を中心に、本日のおすすめがずらり。
その時々のもので料理を決めるから、紙ではなく黒板にして簡単に書き換えられるようにしているそうです。

白ワインはボンビーノ(Bombino)、赤ワインは飲みたかったサリチェ・サレンティーノ(Salice Salentino)をいただきました。
ワイン担当のお姉さんも詳しくて、お話が楽しい。

テーブルにさりげなく飾られた生のお花(ローズマリーも!)も、いいなぁ。

自然の恵みを感じながらプーリアに思いをはせる、最高の時間でした。


▼食べ歩きのおともはこの2冊
「イタリアの地方料理 北から南まで20州280品の料理」柴田書店

「プロフェッショナルのイタリアワインマニュアル」ワイン王国


▼前回のコラム「プーリア料理 予習編」はこちら

第3回 プーリア料理(予習編)

東京で食べるイタリア20州 第3回 プーリア料理(予習編)

イタリアをブーツに例えるなら、ヒールに当たるのがプーリア州です。

というと縦長でせまそうなイメージですが、実際には平野が広がるイタリア随一の農耕地帯。

 

ほんとうに食べ物の美味しい州で、プーリアを旅行した人とは大抵ごはんの話になります。

海の幸も山の幸もおいしくて、オリーブやトマト、小麦といったいわゆる「イタリア料理食材」もたくさん生産しています。

うーん、ごはんがおいしくないわけがない!

 

プーリアを代表する料理といえば、耳たぶ型パスタのオレッキエッテ(Orecchiette)。

くたくたにした葉野菜チーマ・ディ・ラーパ(Cima di Rapa)とあえるのが有名ですね。

日本では代わりに菜の花を使うことが多いですが、ルッコラで代用したOrecchiette alla rucola(ルッコラのオレッキエッテ」もおいしいんですよ~!

 

小麦といえば、トスカーナへの留学時代、スーパーのパン売り場で不思議なものを見かけました。

乾パンのようなカリカリのパンなのですが、「これはパンというより、スナックでは……!?」といった乾燥具合。

 

カタツムリ大の指輪の形や、ベーグルをカリカリにして水平に切った形……。

よく見るとProdotti tipici pugliesi「プーリア特産品」と書かれています。

フリセッレ(Friselle)

 

タラッリ(Taralli)

 

実はこれ、れっきとしたプーリアのパンでした。

指輪型がタラッリ(Taralli)。ベーグル型がフリセッレ(Friselle)といいます。

タラッリはそのまま、フリセッレはブルスケッタのように具をのせて食べるのが一般的。

プーリアはこうしたビスケット感覚の粉物が多いのだとか。

 

プーリアのパンといえば(小麦トーク、まだまだ続く)、私にはあこがれのパンがあります。

 

アルタムーラのパン(Pane di Altamura)です。ご存知の方も多いのではないでしょうか。

ムッジャ地域でとれる独特の硬質小麦を使い、焼き窯で焼くパンです。

テレビで見てから憧れの存在。

熱々の窯から取り出して割ると、湯気と一緒に顔を出す、ほかほかふかふかの黄色い生地。

無骨な、硬そうな皮もかじりつきたい。

決して均一とはいえない立ち姿もたまりません。

アルタムーラのパン(Pane di Altamura)

 

そんなプーリアにはどんなワインがあるのでしょう。

 

すぐに思い浮かぶのは、プリミティーヴォ(Primitivo)。

アメリカのジンファンデル(Zinfandel)と同じ品種であることがわかっています。

この話、何度聞いても忘れてしまって、「ねえ知ってた!?」と同じ人に何回も同じ話しています。ははは。

 

他には、ネーロ・ディ・トロイア(Nero di Troia、名前に古代ギリシアのロマンを感じますね~)や、ネグロアマーロ(Negroamaro、有名なSalice Salentinoになります)などが有名でしょうか。

 

小麦の話ばかりになりましたが、プーリアにはとっても美味しいチーズもあるのです。

次回は、そのチーズが食べられる東京のレストランのお話。

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